ツキウタ。1月 睦月始「氷輪紫鬼」

[ 慕情春海~比翼篇~(原題:春の海) ]
歌:睦月始(鳥海浩輔)

孟春(もうしゅん)の空の霞、眺(なが)む。
淑気(しゅくき)満つ刹那、霞晴れし。

沈沈(しんしん)として山深(やまふか)し小暗(こぐら)しの間(あい)、寄り添って。
時のぞむ、明(あ)け六(む)つ、響(どよ)み、天伝(あまつた)う、東雲(しののめ)。

諸(もろ)恋ひて、真日(まけ)長く恋ひ渡る。
思ひ積みてもなお、比翼は恋衣離さず。
斑雪(はだれゆき)の隙間から紅(くれない)の薄様(うすよう)。
天道歩く初茜。

 

時節(じせつ)、逸早(いちはや)し。
時移る間(あい)、撓(おお)る様な事も少(すく)なからず。
比翼連理(ひよくれんり)にも離れ方。
片笑み想えば愛(うるわ)しみす。

丸くなった背中(せな)で語る昔話は色褪せぬ。
想ひ出の中、大切な言葉で成り返る。

 

諸(もろ)恋ひて、真日(まけ)長く恋ひ渡る。
思ひ積みてもなお、比翼は恋衣離さず。
常(とこ)しへなり、色深し。まるで珠の様な蛍火。
此れぞ、真の恋。

   

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